地域活動

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地球温暖化の基礎知識

地球温暖化の仕組み

地球は、太陽からのエネルギーで暖められます。暖められた地表面からも熱が放射されます。その熱を、大気に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスが吸収し、再び地表に戻します。そのおかげで、地球の平均気温は14℃前後に保たれています。もし、温室効果ガスがなければ、地球はマイナス19℃の寒さになります。

現在、私たちの活動の拡大に伴う石油などの化石燃料の大量消費により、大気中の温室効果ガスが増加し、気温が上昇しています。

このような状況を『地球温暖化』といいます。

熱放射
温室効果ガス
 

気温の変化

2012年の世界の年平均気温の1981~2010年平均基準における偏差は+0.14℃で、統計開始以降、8番目に高い値です。

世界の年平均気温は、長期的には100年あたり約0.68℃の割合で上昇しており、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっています。

気温偏差
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増え続ける二酸化炭素

温室効果ガスの中で、最も地球温暖化への影響度が大きいガスは、二酸化炭素です。(IPCC第3次評価報告書より)

1970年頃から始まった産業革命以降、人間は石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃やしてエネルギーを得る生活を続けてきました。そのため、二酸化炭素排出量は増加し、これに伴い大気中の二酸化炭素濃度も増え続けています。

大気中CO2
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各地で起こる温暖化の影響

地球温暖化が、主に人間の活動が生み出す温室効果ガスによってもたらされていることは、もはや疑う余地がありません。

■上昇する海面水位・海水温

 

●世界の平均海面水位は、20世紀の間に12~22cmも上昇しました。
●今後、熱膨張と氷河の融解により、2100年までにさらに18~59cm上昇すると予測されています。

冠水道路高潮で冠水する道路
(マーシャル諸島マジュロ島)

■溶ける氷
  ●北極や南極の氷床・海氷などの減少が広範囲で進んでいます。2012年9月にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)が、「北極の海氷面積が観測史上最も小さくなった」と発表しました。
溶ける氷
溶ける海氷
■頻発する異常気象
  ●世界各地で強い台風や集中豪雨、干ばつ、洪水、熱波などによる災害が頻繁に発生しており、その規模も大型化する傾向にあります。

 【2012年の世界の天候・異常気象】(気候変動監視レポート2012)
  ・東アジア北部~アフリカ北西部の広い範囲で異常低温(1~2月、12月)となりました。

米国では、異常高温(3~7月)と異常少雨(5~9月、11月)になり農作物の育成が悪化。世界的な穀物価格の上昇を引き起こしました。

■異変が生じる生態系
  ●サンゴの白い骨格が透けて白く見える「白化現象」が、各地の海で起こっています。白化が続くと、サンゴは死んでしまいます。
●生息適地が変化し、生物の絶滅リスクが高まっています。
白化サンゴ
■農作物への被害
  ●米………粒の内部が白く濁るなどの品質低下
●トマト…実のつく割合が低下
●ぶどう…高温による果実の着色不良
●みかん…高温多雨で、果皮と果肉が分離するなどの品質低下
●りんご…高温による日焼けや着色障害 など

みかんの浮皮
果皮と果肉が分離したみかん

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広島県内における温暖化の影響

年平均気温が100年間で2℃上昇!

広島県内各地における年平均気温は、1960~1985年までは15℃前後で推移していましたが、1985年以降は顕著な上昇を示し、近年は16℃を超えている地域が増えています。

 また、各市町において、最高気温・最低気温の上昇傾向が見られます。

 

温度計

広島県の気温変化

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海面水位・海水温ともに上昇!

広島港の平均潮位は過去40年間で約20cm、呉港の平均潮位は過去40年間で約16cm、海面水位が上昇しています。

 この海面水位の上昇に、温暖化がどの程度影響しているかは不明です。世界の平均海面水位は上昇傾向にあることから、今後、瀬戸内海にも影響してくる可能性があります。

 

潮位
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動植物にも変化が!

桜

 広島地方気象台によると、春から夏にかけて、ツバキ・ウメ・タンポポ・サクラなどの開花が年々早くなる傾向が見られる一方で、アジサイの開花や秋のイチョウの黄葉、イロハカエデの紅葉は遅くなっています。

 また、ツクツクボウシの初鳴き日が早まり、モンシロチョウの初見日が遅れています。

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宮島の厳島神社が危機に!

2004年9月に発生した台風18号により、宮島の厳島神社では暴風雨とともに高い波が打ち寄せ、木造建築の倒壊や回廊のズレ、屋根の一部がはがれるなどの被害を受けました。

 温暖化により、台風の強度や頻度が増すと、今後も同様な被災リスクが高くなるとみられています。

厳島神社
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健康被害

広島市の真夏日、猛暑日、熱帯夜の年間日数は、平均気温が顕著に上昇した1980年代後半から増加しています。
 また、熱中症患者数も増えており、広島市内において救急搬送された患者数は2000年には39人でしたが、2012年には333人に達しました。

暑い
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農作物への被害

県内の一部で、米やブドウなどの品質低下や収量の減少などが報告されています。

ぶどう
着色不良果正常果
同割粒
米1
胚乳部に亀裂が生じた粒
斑点粒
米2
カメムシ類の被害により、
褐色・黒色の斑点が生じた粒
 安芸クイーンやピオーネ等のブドウは、夏季の高温により、着色不良や発芽の不揃いに伴い、品質の低下や収量の減少が生じている
 稲の開花期や実をつける時期に気温が高すぎると、「白未熟米(白くにごった米粒)」や「同割粒」の発生原因となる。カメムシ類などの多発により、コメの収量減少、品質低下が生じている。