高齢者の転倒は、骨折を招きやすく寝たきりの原因の1つにあげられます。また、高齢者の転倒による死亡数も増加しており、高齢社会の到来によって転倒予防の必要性は益々高まっています。保健、医療、福祉に関わる私たちは、自らの専門領域の枠をこえて、ともに手を携えながら、高齢者の転倒を予測し、かつ予防して「人生の質」を失わずにより高めるように力を注ぐべき事が求められています。
広島大学大学院保健学研究科と(財)広島県環境保健協会は、高齢者の転倒の予防、対策、支援を考えていく「広島転倒予防研究会」を平成13年6月に設立し、研究活動に取り組んできました。そして、転倒に関する学術的情報から、病院や福祉施設などの職場における情報まで、幅広い内容で研究成果の発表を行い、あらゆる立場での転倒予防を考えていく「ひろしま転倒予防セミナー」の開催を行っています。セミナーを通じて、この21世紀的テーマに積極的に取り組み、情報の発信をしたいと思います。 |