健康コラム「早めに気付こう認知機能の低下」
2020年8月25日
早めに気付こう認知機能の低下(情報誌「環境と健康」2020年7月号掲載)
私たちの認知機能は、生活習慣病などの影響で低下し、微細な低下があるまま長期に放置すると認知症の発症リスクが上がることが最新の研究で分かっています。
微細な認知機能低下がみられる状態を軽度認知障害(MCI)と呼び、MCIの状態であっても、生活習慣の改善により認知機能の向上が可能と言われています。
微細な認知機能低下がみられる状態を軽度認知障害(MCI)と呼び、MCIの状態であっても、生活習慣の改善により認知機能の向上が可能と言われています。
当クリニックでは、最新の認知機能検査「あたまの健康チェック®」を人間ドックのオプションとして、2020年4月から導入しています。この検査は、従来のいわゆる「認知症チェック」とは異なり、10分の対話式記憶検査で、認知機能を客観的数値で経時的に確認できる初めての検査です。
認知症予防を啓発する日本脳ドック学会では認知機能検査の実施を推奨していますので、脳ドック受診の方には是非受けていただきたいと思います。また、認知機能低下のリスク要因となる生活習慣病、睡眠障害、心疾患、甲状腺機能異常、頭部外傷歴、喫煙歴のある方にもおすすめです。運転・重機操作や法律手続き等の国家資格業務に携わる方、さらには60歳以上の就労者の定期健診項目としても検査してみてはいかがでしょうか。
新型コロナウイルス対策で自宅勤務が増えている現在、ストレスやうつ傾向にある方の増加が懸念されています。「あたまの健康チェック®」では、こういった心理状態の影響による認知機能低下も検知できるため、労働衛生の観点からもおすすめの検査です。
大切な人のため、早めに認知機能の低下に気づくためにも、40代からの定期的なチェックを心がけましょう。