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環境情報集 広島県の条例 環境Q&A
環境情報集
       
環境に係る規制・水質
1.水質汚濁防止法に基づく排水規制
(1)排水規制について
 公共用水域の水質汚濁を防止するため、水質汚濁防止法(昭和45年12月25日、法律第138号)に基づき、特定施設を有する工場・事業場の排出水に対して排水基準が定められています。排水基準は、有害物質、ダイオキシン類及び生活環境項目についての濃度規制基準と、COD(化学的酸素要求量)、全窒素、全燐に係る総量規制があります。
 濃度規制の主なものは以下のとおりで、総量規制は、別途、「瀬戸内海第8次総量規制について」を、ダイオキシン類は、「ダイオキシン類対策特別措置法」をご参照下さい。
 有害物質に係る排水基準は下表のとおりで、全国一律の規制がなされています。
有害物質に係る排水基準
昭和46年6月21日総理府令第35号
最終改正 令和元年11月18日環境省令第15号
(単位:mg/L)
対象項目 排出基準 対象項目 排出基準
カドミウム及びその化合物 0.03(注4) シス-1,2-ジクロロエチレン 0.4
シアン化合物 1 1,1,1-トリクロロエタン 3
有機燐化合物(注2) 1 1,1,2-トリクロロエタン 0.06
鉛及びその化合物 0.1 1,3-ジクロロプロペン 0.02
六価クロム化合物 0.5 チウラム 0.06
砒素及びその化合物 0.1 シマジン 0.03
水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 0.005 チオベンカルブ 0.2
アルキル水銀化合物 検出されないこと ベンゼン 0.1
ポリ塩化ビフェニル 0.003 セレン及びその化合物 0.1
トリクロロエチレン 0.1 ほう素及びその化合物 海域以外 10(注4)
テトラクロロエチレン 0.1 海域 230
ジクロロメタン 0.2 ふっ素及びその化合物 海域以外 8 (注4)
四塩化炭素 0.02 海域 15
1,2-ジクロロエタン 0.04 アンモニア、
アンモニウム化合物、
亜硝酸化合物及び硝酸化合物
100 (注4)
1,1-ジクロロエチレン 1 1,4-ジオキサン 0.5(注4)
注 
  • この表に掲げる排水基準は、排水量の大小にかかわらず適用する。
  • パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNに限る。
  • 砒素及びその化合物についての排水基準は、昭和49年12月1日において現に湧出する温泉を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については、当分の間、適用しない。
  • カドミウム、ほう素、ふっ素、アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物、1,4-ジオキサンついては、暫定排出基準が適用される。
 生活環境項目は、県により、水域と項目を限定してより厳しい基準を定めています。これを上乗せ基準といいます。広島県における生活環境項目に係る排水基準は下表のとおりです。広島県では、瀬戸内海水域、呉水域について、別途、特例も設けられています。
生活環境項目に係る排水基準(広島県)
項目 許容限度 (mg/L)
第1種水域 第2種水域 第3種水域 第4種
水域
河川等 湖沼 河川等 湖沼 河川等 湖沼
水素イオン濃度(pH)
[水素指数]
5.8〜
8.6
5.8〜
8.6
5.8〜
8.6
5.8〜
8.6
5.8〜
8.6
5.8〜
8.6
5.5〜9.0
生物化学的酸素要求量(BOD) 90
(70)
  160
(120)
  160
(120)
   
化学的酸素要求量(COD) (注6)(注7)   50
(40)
  85
(65)
  120
(90)
130
(100)
浮遊物質量(SS) (注6) 90(70) 90(70) 200(150) 200(150)
ノルマルヘキサン抽出物質
含有量 (動植物油脂類)
8 8 20 20
ノルマルヘキサン抽出物質
含有量 (鉱油類)
5
フェノール類含有量 5
銅含有量 3
亜鉛含有量 2 (注3)
溶解性鉄含有量 10 (注6)
溶解性マンガン含有量 10 (注6)
クロム含有量 2 (注5)
大腸菌群数[個/cm3] (3,000)
温度、外観、透視度及び臭気 排出先の公共用水域に著しい変化を与えない程度
注 
  • ( )内は日間平均値である。
  • 表に掲げる排水基準は、日平均排水量50m3以上の特定事業場について適用する。
    ただし、シアン又はクロムを使用するもの及び、と畜業、食鶏処理業又は廃油再生業に属するものは、日平均排水量30m3以上の特定事業場について適用する。
  • 亜鉛含有量については、業種により暫定排出基準がある。
  • クロム含有量は、排水量に関係なく適用する。
  • 上乗せ基準を適用する水域区分は、第1種水域から第4種水域及び呉水域の5水域である。
  • 呉水域にあっては、化学的酸素要求量、浮遊物質量、溶解性鉄含有量及び溶解性マンガン含有量について特例が設けられており、最も厳しい基準を適用する。
  • 瀬戸内海水域にあっては、化学的酸素要求量について特例が設けられており、最も厳しい基準を適用する。(日最大排水量50m3以上のもの)。
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